こんにちは。夢の宮へようこそ。

管理人のEki-MAJOです。

 

新年らしい話題で始めようと思います。

 

尾張徳川美術館の至宝、『初音の調度』をご存知でしょうか? 

 

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国宝 初音の調度 画像引用:http://www.tokugawa-art-museum.jp/

 

 

日本一豪華な花嫁道具として有名です。

 

徳川家光の長女、千代姫がわずか3歳で尾張徳川家に嫁ぐにあたり、持参した豪華絢爛な花嫁道具。

父の家光は娘のために、文字通り『金に糸目をつけず』作らせたのでしょう。

 

(江戸時代の職人芸の極致が見られます!)

 

 

『初音の調度』の名は、『源氏物語』「初音」の巻に依っています。

そして「初音」の巻は、明石の上が実の娘の明石の姫君に送った歌から取られています。

 

年月(としつき)を まつにひかれて 経る(へる)人に 今日鶯(うぐいす)の 初音聞かせよ

(長い間、あなた様の成長を待っている私です。どうか初春のお便りを下さいまし)

 

(明石の姫君は紫の上の養女になっていて、明石の上は実の母なのに娘に会えないでいるのです。(ノ_-。))

 

 

なんで『初音の調度』かと言えば、公家の三条西家では、新年に『源氏物語』「初音」の巻を講読するのが習わしでした。

 

ちょうど新年の話でもあるし、この時の光源氏と紫の上が一番幸せだったからです。

 

この習わしは後に徳川将軍家の大奥、各大名家の奥向きに伝わります。

 

新年に美声の女中に朗読させて(女子アナ役)、皆で聞いて楽しんだのでしょうか?

 

昔はお姫様が『源氏物語』を習う時は、「初音」の巻から習い始めると言われていました。

 

だからこその、めでた尽くしの『初音の調度』!

 

蒔絵が綺麗に残っていることからも、正月だけの《晴れ》の道具だったんでしょう。(普段は蔵にしまいっぱなし)

 

 

尾張徳川家19代目の徳川義親公爵が大名道具の散逸を惜しみ、私費で売り立てに出された他家の道具を買い集め、尾張徳川家に伝わる大名道具と共に、財団法人徳川黎明会に寄付するという形で尾張徳川美術館の宝物は守られ、一般公開されているのです。

 

それで、ド庶民の私も大名道具の『初音の調度』を拝見することが出来るワケです。

 

そして、尾張徳川美術館のもう一つの目玉は『源氏物語絵巻』!

(『初音の調度』も『源氏物語絵巻』も、もちろん共に国宝です)

 

源氏尽くしの美術館で、ヨダレが出そう。あわわ、この私としたことが。

(今度、名古屋に行くときは必ず行くぞ!熱田神宮と真清田神社と尾張徳川美術館)

 

尾張徳川美術館HP

(保存の関係から、展示期間は限られるので事前に調べて行かれたほうがよろしいでしょう)

 

 

 

紫の上で思い出しましたが、紫の上の『勝負カラー』が葡萄染(えびぞめ)でした。

 

マゼンタ(赤紫)を渋くくすませたような色(グレイッシュなマゼンタ)。

 

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紫式部は何かあると、紫の上にこの色を着せています。(紫式部も葡萄染が好きだったんでしょう)

 

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引用:All About https://allabout.co.jp/gm/gc/469022/photo/1430014/

 

この『初音』の巻で紫の上が着る衣装が葡萄染の袿(うちき)。光源氏が見立てて新年の衣装として贈ったものです。

 

(紅梅を織り出した葡萄染(赤紫)の袿に今様色(濃いピンク)の上着とかさね。想像するだけでも、「匂う」ような艶やかな美女だったことがわかります)

 

(光源氏はこの衣装を着た紫の上を、『現代的で洒落ている』と褒めています。

紫の上の形容詞は「今めかし」(現代的、モダン、斬新))

 

風俗美術館HPより

代表的な襲色目(かさねいろめ)

 

スッキリとした知的で高雅な明石の上の衣装と比べると、紫の上の衣装は艶やかですね。

 

 

『若菜・上』の女楽のシーンでも、紫の上は葡萄染の衣装を着ています。

(この女楽のイベント後に、紫の上は病に倒れることとなるのです。)

 

 

オーラソーマでは、マゼンタ(赤紫)のテーマは『至高の愛、献身的な愛』だとか。紫の上の性格、ズバリではありませんか。

 

ビビッドなマゼンタは着られないと思う方でも、葡萄染のセーターなどはワードローブに取り入れても良いと思うのではないでしょうか?

(そんな素敵なセーターをお召になったご婦人を、先日お見かけしました)

 

素敵な葡萄染色の服を見つけたら、「『紫の上』カラーよ」と言って自慢して下さい。

(実は私も探しております、葡萄染色の服やストール)

 

医療関係者や、介護に関わるお仕事の方は、マゼンタや葡萄染は積極的に取り入れていただきたいな、と思っています。『愛』の色ですからね。

制服の下にでも着ていただいて。あるいはバックや文房具などで、取り入れていただいて)

 

(渋くくすませたカラーでも、赤紫には違いないので《愛》のパワーはあります)

 

 

紫の上は、光源氏を献身的に支えるものの、浮気性に失望し、次第に心と体を病んでゆく。

 

紫の上に先立たれた光源氏は、悲しんで悲しんで、悲しみのあまり心が呆けて、半ば痴呆状態になってしまう。

 

『源氏物語』は、美貌と天皇の皇子という身分に恵まれた貴公子が、恋愛遍歴の果てに、

やがてボケ老人になるという衝撃のラスト(!)が待っている物語でした。

 

(しまった、どこが新年らしい話題やねん・・・ (;^_^A)

 

光源氏は、紫の上を理想の女性に育てたと自慢していましたが、いつの間にか二人の力関係は逆転して、紫の上の優しさに頼りっぱなしになっていたんですね。

 

男の甘えは今も昔も変わらないという事か。

 

 

光源氏のように、失った後に、愛に気づくのでは遅すぎる。

 

 

(『源氏物語』は、お姫様の教養の書といわれていましたが、紫式部は「男なんてこんなもんなんだから、あまり期待しちゃダメよ」と言いたかったのでしょうかね?(;^_^Aトホホ)

 

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色は匂えど 散りぬるを わか世誰ぞ 常ならむ うゐの奥山 けふ超えて あさきゆめみし ゑひもせず・・・

 

@講談社

 

 

『源氏物語』はモダンで斬新な美女が、病み衰えて死に至る、実に怖い物語でもありました。

 

 

(日本人なら『源氏物語』のストーリーは、押さえておきましょうね。大和和紀さんの『あさきゆめみし』は絵が綺麗で、原典に添っているので、おすすめです!)

 

 

 

 

 

 

悪しきものを祓いたまいて、常に正しきことを行わしたまえ

 

 

 

最後までお読みくださり、ありがとうございました。

皆さまがお幸せでありますように。