こんにちは。夢の宮へようこそ。

管理人のEki-MAJOです。

 

 

『マキャベリズム』の語源となったニッコロ・マキャベリ(1469‐1527)をご存知でしょうか?

イタリア・ルネッサンスの時代を生きた、政治思想家とウィキペディアには紹介されて

おりますが、実際はフレンツェのノンキャリアの外交官でした。

法律家の息子として生まれ、29歳でフィレンツェ共和国第二書記局長に就任し、

外交官キャリアをスタートさせます。

 

その後約14年間、仕事柄、各国に派遣されて、当時の著名な『君主』たちに

たびたび謁見し、交渉する機会をえました。

フランス国王ルイ12世、チェーザレ・ボルジア、カテリーナ・スフォルツァ・・・

 

43歳のとき、外国の介入によるクーデターにあって、天職だった外交官の職を失い、

失意の中で書き上げた《再就職》のための論文が『君主論』でした。

 

 

『目的のためには、手段は常に正当化される』

これがマキャベリの思想のエッセンス。

 

そして、マキャベリが理想とした君主はかのチェーザレ・ボルジアでした。

 

c955370b.jpg

惣領冬実 『チェーザレ 破壊の創造者』 チェーザレ・ボルジア初登場のシーン

 

マキャベリが生きた時代は、イタリア半島は小国に分かれ合従連衡を繰り返した戦国時代、

イタリアをまとめるべき教会勢力もグダグダで、ついにはイタリア半島を舞台に、

スペイン(ハプスブルク家)とフランスが代理戦争をはじめる始末。

イタリア半島から、外国勢力を追い出すためには自国軍の設立と強化は必須で

国を守る目的のためには権謀術数もやむなし!としたのがマキャベリの思想でした。

 

(現代のどこかの国と、状況が驚くほどカブります。

しかも、こういう戦国乱世に、かのルネッサンスの『花』が咲き誇るわけですから、

イタリア人は、なんともエネルギッシュ!)

 

マキャベリの理想の君主像は、イタリア統一を目指したチェーザレ・ボルジアというのは

しごく当然のことでした。

『君主論』を読むと、チェーザレ・ボルジアに対するマキャベリの深い哀惜の念が

透けてみえます。(チェーザレはイタリアに差した「一条の光」だったと・・・)

 

1e0c0283.jpg

ヴァティカンを去るチェーザレ・ボルジア ジュゼッペ・ロレンツォ・ガッテリ画

 

運に恵まれず、没落した悲劇の君主・・・

(マキャベリはチェーザレ・ボルジアについて、「容姿ことのほか美しく堂々とし、武器を取れば勇猛果敢であった」と印象を書き残しているのも女子的(笑)には大事なところ)

ボルジア家が毒殺の常習犯だとか、チェーザレが妹ルクレティアと近親相姦の関係だった

とかの噂は『歴史の敗者』ゆえに着せられた汚名にすぎません。

 

その後、イタリア統一は20世紀になるまで待たねばなりませんでした。

いかにチェーザレやマキャベリが前衛的であったか、推して知るべし。

 

 

 

 

 

 

 

それはともあれ、現在も『君主論』そのままの、あるいは劣化版の権謀術数を

目の当たりにしようとは思いもよりませんでした。

 

d6395f66.jpg

 

ええ、もちろん、緑のタヌキのことですよ。

しかもこの女、マキャベリも読んでいないな、と見透かされるような程度の低さ。

 

まず、公明党を(本気で)怒らせたのはマズかった。

 

産経ニュース 2017.9.26 23:40

【衆院解散】公明党が激怒・・・小池百合子氏の「首相指名選挙は山口那津男さんがいい」発言

 

「君主、それもとくに新君主が経験するのは、政権の当初に疑わしくみえた人物のほうが、

初めから信頼していた者より忠誠心が深く、より役に立つことである」

「ここで付け加えておきたいのは、君位についた当座、自分に敵意を抱いた人々にしても、

いずれ生活のためには、誰かに頼る必要を感じている連中ということだ。

したがって、彼らの気持ちをつかむ気になれば、いつだって容易にできよう。

しかもこの人たちも、一度立てられた悪評を行動で打ち消したい、せっぱつまった気持ちを持っているから、君主に忠勤をはげまざるを得ない。そこであまりに安穏な気持ちで仕え、

君主の用事などはほったらかす人々よりも、この人たちのほうから、

君主は、より大きな利益を得る」 (「君主論』)

 

公明党は7月の都議選で、(自民党を裏切って)都民ファーストについたという負い目が

あります。小池百合子に裏切られたという怒りも加わって、

今度の総選挙では、必死で安倍総理に『忠勤』を励まざるを得ないでしょう。

連立解消されたくないもんね。

 

野心家と云われながら、マキャベリも読んでいないようなら、底の浅さは見え透いている。

しかし、

 

「大衆はつねに、外見だけを見て、また出来事の結果で判断してしまうものだ。

しかも世の中にいるのは大衆ばかりだ。大多数の人がよりどころもってしまえば、

少数の者がそこに割り込む余地はない」 (『君主論』)

 

ブームというのは恐ろしい。

 

 

ただ、小池百合子にも弱点はある。決断できないという最大の弱点が・・・

 

「軽蔑されるのは、君主が気が変わりやすく、軽薄で、女性的で、臆病で、

決断力がないとみられるためである。このことは、君主は一つの暗礁と受けとめて、

大いに警戒しなくてはならない」 (『君主論』)

 

軽薄で、決断力が無いのは、豊洲移転の問題でも見たとおり。

この女は中止や延期にすることは出来ても、前向きな決断はしない。リスクを取らない。

実に卑怯者です。

 

卑怯といえば、ギリギリまで離党せず自民党に籍をずっとおいたままだった。

自民党総裁になりたいがための欲あればこそだった。

 

「また君主は、どこまでも味方であるとか、とことん敵であるとか、

いいかえれば、この人物を支持し、あの人物は敵視するということを、

何のためらいもなく打ち出すこと、それでこそ尊敬されるのである。

いずれにしても、どっちつかずの態度よりこの方策のほうが常に有効であろう」 (『君主論』)

 

尊敬はされないよね。

この女は本当に強い安倍総理は敵に回さず、

敵として叩いていたのは力を失ったお爺ちゃんたちばっかりだった。

石原慎太郎、内田茂らの爺いじめは、実にみっともなかった。

 

「歴史の示すところによれば、すべての陰謀は上流階級や君主と昵懇(じっこん)の人々によって計画されている」 (『政略論』)

「(君主は)自分が使っている人々や、側近として国の政治にたずさわるすべての人々に、

重大な侮辱を加えないように心がけねばならない」 (『君主論』)

 

もう、周囲の人々に《重大な侮辱》を加えまくっていますね。

「国のことは若狭さんに一任している」と言っておきながら、

「リセットして自分が立ち上げる」だって。

 

1b2e97d9.jpg

 

特に細野豪志は、はらわたが煮えかえっているでしょうね。

この人は《モナ男》の前科はあっても、かの小沢一郎が認めた、

民主党随一の実務政治家です。

打たれ強いし手腕はある、そういう男を怒らせたら、いずれ反撃されるでしょう。

 

 

もうすでに、こんな状態だそうです

 

桜の花びら様のブログより

これが本音!「小池百合子は大っ嫌い。選挙が終わったら離党する」

 

自業自得です。

目的のためには、手段は正当化できても、それが我欲のためなら人はついてこない。

とりあえず、選挙に勝ちたいから、この女についてくるまでのこと。

 

 

杉田水脈さんは、中山恭子先生からの誘いを断って自民党から出馬されるとか。エライ!

小池百合子ごときに関りを持つべきじゃない。応援しましょう!

 

 

 

 

乱世を生きるひとつのヒントがマキャベリ。

原典を読むのが一番ですが、解説本でもかまいません。

現代にも通用するマキャベリのリアル。ぜひ、ご一読あれ。

 

 

最後に私が一番好きなマキャベリの言葉を紹介します。

 

「天国に行く最も有効な方法は、地獄へゆく道を熟知することである」 (手紙)

 

小池百合子、天国は今まで知ってはいても、地獄への行きかたを知らない。

こういう人間は運勢が変わると、地獄へと突き落とされる。

そういうケースを私は多く見てきました。

天国を味わうものは、地獄をも味わなければならない。

 

運命のセオリーは、万人に公平だからです。

 

 

 

悪しきものを祓いたまいて、常に正しきことを行わしたまえ

 

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

皆さまがお幸せでありますように。